侵略美少女ミリ
『侵略美少女ミリ』公式ホームページ

作品の思い出
 本作は当初、山口貴子ちゃん(彼女のお父さんは故・山口暁さん/ライダーマン等の特撮番組の主役を演じた俳優)で何かできないかという、当時の彼女のマネージャー井山夏生氏との打ち合わせから始まった企画です。

彼女は大変な努力家で、撮影当時にはレッドアクションクラブに入門し、アクションも勉強していました。
対する僕は、たてる企画全てが暗礁に乗り上げていた状態で自主映画でもやるかと思っていた頃、 木全直弘氏、近藤氏の勧めもあり、いっちょやるかと始めました。

美少女侵略者が主人公で、ヒーローが毎回替わるというアイディアは、切り絵作家であり当時、別企画で仕事の機会が多かったタカギリョウ氏との雑談からうまれ、 彼が企画骨子をまとめました。

キャラクターもおおまかに決まった頃、僕が師匠と呼んでも「弟子にとった覚えはない」とおそらく答えるであろう平山亨先生にも参加をお願いしました。

東映時代、現場に時おり顔を出しては若いスタッフに声をかけて下さっていた平山先生は、生涯現場派の方。ある演技学校の講師を先生がやっていらっしゃった頃に先生が監督で僕がキャメラを回したことがあり、まだまだ先生はやる気だなと感じたものでした。
「じゃあ本来プロデューサーではなく監督としてこの業界に入った先生に監督復帰してもらおう。監修および総監督、そして現場の陣頭にも立ってもらおう!」ということで快諾をいただいたのでした。

侵略美少女のタイトルは平山先生が、そしてテーマ曲の作曲を依頼したレオパルドン高野氏にミリと命名されて企画会議は進みました。

ミリは悪役が主役のほとんど唯一の作品「宇宙猿人ゴリ」の影響が少なからずあるのは察しのついた方も多いと思います。
あまりにもタイトルのイメージが似すぎているので、ピープロの鷺巣富雄社長にも企画書を見せ「なんだかにているなー」と言われつつも御挨拶をしたのが冷や汗と共に思いだされます。

オーディションには30人を越えるプレアイドル達が集まり、その中に有賀裕子嬢と長谷川恵美嬢がいました。
写真選考の段階で気になる二人でしたが、有賀裕子嬢の天然なほんわか感、 侵略者とはとても思えない清純さに軍配をあげ、長谷川恵美嬢には後で美味しいところを全部もっていくライバル的な存在として登場願うことにしました。

この時、謎の美少女が生まれたわけです。ミリのキャラクターも有賀裕子嬢のイメージに全面差し換えました。
脚本の読み合わせでは「エエ〜」の決め台詞や「これは大変なことになったわ」の台詞でスタッフ大爆笑。

この二人のカラーでこの作品の最終的なイメージが固まりました。
ゲストヒロインはサクサクと決まりましたが、中盤の盛上がりの前後編のヒロイン「シブキ少年」役だけは、男の子がいやみなくできる娘がなかなか見つからず、再度オーディションをかけ谷崎まお嬢に決めました。

本人に「鉄人28号の正太郎みたいな」などと言ってもわかる筈もなく、「名探偵コナンみたいな子だよ」と説明したのを覚えています。佐々木剛氏は井山氏の紹介で、「平山さんがやるなら!」と快諾。

藤山律子女史は企画を説明した段階で「面白そうね!」と快諾を頂きました。
現場はいつもの例に漏れず、いろいろと大変でしたが、山口貴子嬢は出番が無い日でも妹みたいなキャストの面倒をみるために毎日参加。現在女優休業中の彼女ですがいつかまた今度はまともな仕事で会いたいと思います。

平山先生も毎朝一番のり。最後に一言先生に「不肖の弟子だけど、俺のできなかった悪役主役の番組を作り俺を越えた奴だ」と言って下さったことが明瀬には最高の思い出でした。