Solarisの開発環境整備


Solaris9の開発環境整備の話。
当然、 Sun Studio は、高くて買えないので、無料且つ高性能な gccと、GNUのtoolsで。
バイナリパッケージのインストール
Solarisにはコンパイラは一切付いてない(SunOS4は良かった!)のでgccとmakeを Solaris Freeware Project から入手。
gcc-3.3.2-sol9-sparc-local.gzとmake-3.80-sol9-sparc-local.gz を、ダウンロードし、最近は、デフォルトで、gzipがSolarisに付いているので、
	  
	    # gunzip gcc-3.3.2-sol9-sparc-local.gz
	    # pkgadd -d gcc-3.3.2-sol9-sparc-local
	    # gunzip make-3.80-sol9-sparc-local.gz
	    # pkgadd -d make-3.80-sol9-sparc-local
	  
	
すると、/usr/local下にインストールされる。


ソースからのコンパイル、インストール
これらをこのまま使っても、勿論いいのだが、ソースからコンパイルしたものにしたいので、 gccとmakeのソースをダウンロードして、コンパイル、インストールしてみる。
	  
	    $ gzip -dc gcc-3.3.2.tar.gz
	    $ mkdir gcc-3.3.2-obj
	    $ cd gcc-3.3.2-obj
	    $ ../gcc-3.3.2/configure --with-as=/usr/ccs/bin/as --with-ld=/usr/ccs/bin/ld --disable-nls
	    $ make bootstrap
	    # pkgrm SMCgcc  (*1)
	    # make install
	  
	
*1 gcc-3.3.2-sol9-sparc-localは、SMCgccとしてインストールされるので、 まず、消去してから、コンパイルしたgccをインストール

makeも同様にコンパイルしたものに入れ換える。


<追記> gcc 3.4.1 のインストール
長いこと、インストールに挫折していた、gcc 3.4系のインストールに成功したので、 memo。 コンパイルは、上記の整備後、すなわちgcc3.3.2で成功。 この方法をとっていれば、gcc3.4.0でも上手くいってたかも。


基本的な開発環境ができたら、他に必要になりそうなツールのソースをダウンロードし、 コンパイル、インストール。
package description version remarks
autoconf configure生成のためのM4マクロ拡張 2.59 CVSスナップショットからコンパイルする時必要
automake Makefile.in生成のためのPerlスクリプト 1.8.5 -
bison yacc上位互換 1.875 -
gawk awk上位互換 3.1.3 -
gcc compiler 3.3.2 configure --with-as=/usr/ccs/bin/as --with-ld=/usr/ccs/bin/ld --disable-nls
make bootstrap
libiconv キャラクタセット変換 1.9.2 -
libtool ライブラリ汎用化 1.5 -
m4 マクロプロセッサ 1.4.1 -
make GNU make 3.80 最近はこれの使用を前提にしているフリーソフトが多い
patch patch上位互換 2.5.4 -
tar tar上位互換 1.14 -
texinfo infoツール 4.7 -
wget 非対話HTTP/HTTPS/FTPダウンロード 1.9 configure --disable-ipv6


gcc 3.4.1 のインストール
gcc3.4.0の頃から、gcc3.3系と同じように、configureして、make中にコケ、 よく解らないので、放ったらかして、バージョンが上るのを待った。gcc3.4.1が リリースされたので、期待してインストールにトライしたが、うまくいかず、仕方なく ドキュメントを読んで、最終的に以下の手順で成功。adaのためにgnats(1)が、 fortranのためにgmp(2)が必要だったらしい。gnatsとgmpをインストール後、 configure、make bootstrapで無事makeは終了したが、make installで コケまくったが、Makefileの修正(4)でうまくいった。

gnats
adaで必要。gnats-4.0をインストール。
普通に、configure、make、make install。

gmp
fortran(g77)で必要。gmp-4.1.3をインストール。
普通に、configure、make、make install。

configure
	      
		configure --enable-languages=ada,c,c++,f77,java,objc \
		--with-as=/usr/ccs/bin/as --with-ld=/usr/ccs/bin/ld --disable-nls
	      
	    

Makefileの修正
上記、configureにより生成された、gccをコンパイルするディレクトリにある Makefileの
	      
		INSTALL= 
	      
	    
が相対pathで書かれているが、make bootstrapすると、どんどん、 サブディレクトリが増え、Makefileが増え、それらの中の、INSTALLも 狂って書かれてしまうので、この段階(make前)で、修正の必要がある。
安直に、絶対pathに書き換えることで成功。

make bootstrap

make install



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Last modified: Tue Aug 17 21:32:35 JST 2004